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世界で普及が進む鍼灸治療

2020年5月1日放映 『NHK健康チャンネル』

心に効くツボとは?研究の最前線と、セルフケアをご紹介します。

日本に鍼灸(しんきゅう)院がどれくらいあるかはご存じですか?なんと6万軒以上。実は、コンビニエンスストアの数を上回ります。読者の皆さんの中には、一度は鍼灸を経験した方も多いのかもしれません。実は、イギリスも、鍼灸大国の一つ。大学で、鍼灸学の学位を取ることができるのはもちろん、がんの緩和ケアなどで人気に火がつき、イギリスの皆さんにとっても、「身近な」存在のようです。町ゆく皆さんに聞いても、「もちろん行ったことがある」「もう30年も通っている」など、私たちの予想以上に、鍼灸が浸透していて驚きました。

そんなイギリスで、今、注目を集めているのが「うつ病」に対する、鍼治療です。うつ病患者の3割は薬が合わずにやめてしまう他、使用しても効果が認められないケースがあるといいます。そのような中、イギリスで行われた大規模研究に注目が集まりました。うつ病患者755人に対して、「カウンセリング」と「鍼灸治療」の効果を比較したところ、同等の効果が確かめられたというものです。研究を率いた、ヨーク大学のヒュー・マクファーソン教授は「鍼灸がうつ病治療の新たな選択肢になる」と考えています。

実際に治療を受けた患者も取材することができました。 鍼灸治療を受けて3か月という、コリン・マシューズさん(48歳)は、最初、「鍼が薬の代わりになるなんてばかげている」と感じていたそうです。ただ、薬の副作用がつらく、他にやることもなかったため、試しに鍼灸をやってみたところ、その効果はてき面だったといいます。

『初めて鍼治療を受けた後、頭の中が前向きな考えで満たされ、とてもリラックスできていたんです』。 家族も、この変化には驚いていました。妻のジェマさんによると、以前は、テレビを見たり読書したりするのもままならなかったのに、すっかり落ち着きを取り戻し、家族の事も考えられるようになったそうです。

鍼でなぜ、うつ病の症状が改善するのか?詳しいメカニズムはまだ研究途上ですが、鍼によって、脳にも変化が起きることが、最新の研究でわかりつつあります。鍼治療の前後で、脳の血流量を見たところ、特に、前頭葉で大きく改善。脳活動が活発に炎症物質を減らしたことが、脳の神経細胞の活動を活性化し、その結果、うつ病の症状が改善したのではないか?今、検証が進められています。

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